今治タオルブランド「今治謹製」が織り成すストーリー
雲母唐長(きらからちょう)は、寛永元年(1624年)に創業、
今治謹製は20
長右衛門さん:自然界には美しく、そしてふぞろいのものばかりが溢れています。左右対称のものはほとんどありませんし、時間によって絶えず変化します。文様を生み出す板木も時間をかけて変化してきました。時間の経過に伴い「欠け」が生まれたりして、それが唐紙になったときにも「欠け」や「ずれ」が生じます。板木の欠けは100年200年という時間経過で生まれたもの。つまり先祖代々受け継いできた400年の歴史が詰まった板木から唐紙が生まれます。その時間経過で生まれた「欠け」や「ずれ」
長右衛門さん:ぼくにとって唐紙は「作る」のではなく、「祈る」
長右衛門さん:「南蛮七宝」は人と人の縁の繋がりが生まれ続くという意味が込められています。タオルギフトを贈る人と貰う人の縁がより一層続くように祈ってこの文様を選びました。モダンなデザインですが生み出されたのは江戸時代。長く愛されるということもすごいことだと思います。「天平大雲」は実りと豊穣の象徴です。雲は雨を呼び、人の足を止めることから良き縁を呼び込むとされています。この文様(雲)が皆様の良き縁を集め、そして繋がりが続くことを祈っています。
長右衛門さん:タオルにする過程では色が難しかった。ぼくは和紙を染める色も自分で作るからそのもどかしさがあった。
千田愛子さん:糸の重なりや織物特有の風合いなどがイメージしづらかったのを覚えています。木箱のデザインも含めて試行錯誤を繰り返してもらって良いものになりました。きらびやかだけれども淡く繊細な金糸を使ったところにもこだわっていただきました。
長右衛門さん:たくさんの文様がありますが人を貶めるようなネガティブな思いが込められたものはありません。文様はすべてより良くなりたいという幸せの祈りを込めたものばかりです。相手のことを想って選んでいただいた「今治謹製 雲母唐長(KIRA KARACHO)タオル」は気持ちのこもった素晴らしい贈り物になると思います。
長右衛門さん:すべての人を満足させる製品づくりは難しい、というのが一般的な解釈だと思います。人の趣味趣向は千差万別ですし、それによって商品の売上も変わりますから余計にそのように感じます。万人受けするものづくりは難しいかもしれません。しかし人が幸せを求め、より良くなりたいという想いは世界中の誰もが持つ共通の願いのはずです。雲母唐長の文様にそういった人々の願いや想いが込められているのならば、「文様はすべての人々にとって手に取る価値あるもの」だと気付きました。この「今治謹製 雲母唐長(KIRA KARACHO)タオル」も同じです。400年の時間で受け継がれた板木が生み出す文様。その文様には贈る相手の幸せを願う祈りが込められています。