暦を楽しむ　桜の花

春の季節は、桜にまつわる季節の言葉が沢山あります。
また、お花見に関する言葉も多くあります。
それだけ桜は、昔から日本人に寄り添うお花として特別な存在でした。

花曇（はなぐもり）
桜の咲く季節に、空一面が薄ぼんやりと曇り、景色などが煙ってのどかに見えること。

花冷え（はなびえ）
桜の花が咲くころに寒さが来ること。また、その寒さ。

花便り・桜便り
桜の花の咲き具合を知らせる便り。

花時（はなどき）
桜の花の咲くころ。

桜前線
春、日本列島の南の方から早く始まり、北へ行くに連れて遅くなる桜の開花日を、同じ日ごとにほぼ東西に延びる線で結んで示したもの。

桜狩り
桜の花を観賞して山野を歩くこと。

観桜（かんおう）
桜の花を、その名所へ出かけて行って見ること。花見。

桜の花が咲き始めてから散った後までの桜の姿をも、言葉で表現しました。
儚くも美しい桜の姿に心を留める人は、なんと多いことでしょう。

初桜
その年に初めて咲いた桜の花。咲いて間もない頃の桜の花。

桜雲（おううん）
桜の花が一面に咲き連なり、遠方からは白雲のように見えること。

花霞（はながすみ）
桜の花が一面に咲き連なり、遠方からは淡く霞がかったように見えること。

桜影（さくらかげ）
水辺に咲く桜が、川や湖の水面に移る様子。

花明かり
桜の花の白さのために、夜（薄暗い時）でもあたりがぼんやり明るく見えること。

花嵐
咲いた桜の花を一遍に散らす、強い風。

花吹雪・桜吹雪
桜の花が風に吹かれて乱れ散り、吹雪のように見えるもの。

花筏（はないかだ）
川に散った桜の花びらが、帯のように水面を流れくだる様子を筏に見立てたもの。

花筵（はなむしろ）
桜の花が一面に散っていること（所）。

参考文献：新明解国語辞典

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